1902年01月17日 (金) | Edit |
2012年8月、グレイフライヤーズ修道院跡の駐車場(イングランド、レスターシャー州)から発掘された骨が、イギリスのレスター大学の研究チームによって、リチャード3世の遺骨であることがDNA鑑定で確定されたと発表されました。

日本にリチャード三世ブーム到来!は、無理としても、本国イングランドで、リカーディアン(リチャード三世擁護論者)の活動が盛り上がり、リカーディアン小説がベストセラーになる、同じくドラマ化されて大人気となれば、日本に入ってくる可能性がぐんと高まります。
本国のリカーディアンのがんばりに期待します。

さて、日本の片隅の、辺境過疎ブログではありますが、「時の娘」系リチャード三世贔屓(※)の身として、お薦めのリチャード本の紹介を。

(※)リチャードさん擁護の拠り所が、「時の娘」オンリーなので、リカーディアンと名乗るのは身の程知らずすぎるってことで。
本気でリチャードさんを擁護するのであれば、逆の立場、即ち、リチャード三世悪王説の方も検討しなきゃならないし、ヘンリー七世の立場、バッキンガム公やら、なんやら、調べなきゃならないことが多過ぎます。
なので、気楽に、「時の娘」系リチャード三世贔屓の立場でいたいと思います。


◆ジョセフィン・ティ「時の娘」

リチャード三世贔屓製造本。
わたしはみごと洗脳、もとい、感銘をうけたくちです。
既にリウィアさま贔屓となっていたこともあり、創作の暴力、「史書」の捏造によって人物像を歪められているリチャードさんが他人とは思えなくって。

「人間には人殺しはできないとは言い切れない(中略)。しかし、その人間が馬鹿げたことのできない性質である場合、これは絶対と言っていいほど、人殺しも”できない”と言えるのである。」との言葉は、リウィアさまの「真実の姿」を探す道程の、灯となりました。

関連エントリ:【ジョセフィン・ティ「時の娘」】

◆ジーン・プレディー「リチャード三世を愛した女」


リチャード三世王妃、アン・ネヴィルの一人称で語られる、おそらく、日本語で読める唯一のリカーディアン歴史小説です。
肖像画の苦悩が陰る表情のリチャードさん、後世、汚名をなすりつけられたリチャードさんを念頭において読んだら、一人称が「俺」だったもので、ずっこけました(笑)。すぐに慣れましたが。
小柄で身体的に他の男性に劣るものの、努力家で、誠実で、闊達な、若々しいリチャードでした。

兄王エドワードが亡くなる前あたりから、展開が駆け足気味になり、病魔が精神も蝕んだのか、アン・ネヴィルが、自分のことも、夫の愛も信じきれない、疑心暗鬼に陥ったのが少々残念でしたが、アンとリチャード、幼馴染から愛を育む二人の仲睦まじい様子が読めます。

◆Jean Plaidy 「Sun in Splendour」


「リチャード三世を愛した女」の著者、Jean Plaidy(ジーン・プレディー)さんによる、おそらく、リチャードを主人公にして書かれた小説です。

通の方には、平易と評されているJean Plaidy作品ですが、Amazonで次のレビューを拝見して以来、読みたく思っています。でも、実際読んだら、悲しくて胸がしめつけられるだろうな…。

(「The Reluctant Queen(リチャード三世を愛した女)」を)読み終わったあとに同じ著者のThe Sun in Splendourの最後の2章でリチャードの側の気持ちを読むと、本当に悲しくなります。両思いで、深く思い合っていても、幸せになれないことって、あるんだなあ。
(引用元:カスタマーレビュー



◆森川久美「天の戴冠」「青色廃園」収録)

「LaLa」、昭和51年11月号、52年1月号に掲載。
知名度抜群のクレオパトラでもなけりゃ、華麗なるブルボン王朝でもない、日本の少女読者にはなじみのないリチャード三世を主人公にした漫画が掲載されていたとは。

「時の娘」をベースにし、耽美的な少女まんがテイストにあふれるリチャード三世が主人公。兄王エドワードを崇拝し、孤愁にふける繊細な青年です。

セリフのほとんどが、「大丈夫か、大丈夫か、大丈夫か」で、ウォリック伯にすがるヘンリー六世は三コマしか出番がないのに、涙を誘われる不憫さです。

◆秋乃茉莉「薔薇の戴冠」(「聖地(エルサレム)1187」に収録)


秋乃茉莉さんによる、賢者の石を求める時のさすらい人を主人公にしたシリーズです。
シリーズの一作「薔薇の戴冠」(↑「聖地(エルサレム)1187」収録)は、俗説ではロンドン塔で殺害されたと言われるリチャードの甥たちの反乱を題材にしたものです。

主人公の「リチャード3世は血も涙もない残酷な男だと(聞いている)」との疑問に、甥二人の口から
「それはヘンリー7世のでっちあげだ。(中略)リチャード叔父の悪評を捏造し、吹聴したのだ」
「叔父上はとても優しくて、僕たちを可愛がってくれました」
と、言わせています。

リチャードの出番は3コマのみで、ボズワースへの出陣前、甥っ子二人の命を守るため、「ヨーク家の為になにがあっても生き延びて下さい」と、脱出させる回想シーンで登場します。
やや頬のこけたおっさん面ですがw

秋乃さんが「リチャード善王」説をどこまで信じておられるかは別として、「リチャード悪王」をきっぱり否定して描いてくれた貴重な作品です。リチャード三世贔屓にとっては(笑)。

◆ジョアンナ・メイクピース「誇り高き白薔薇」


ヒストリカル・ハーレクイン「誇り高き白薔薇」では、後の三世である8歳のリチャード少年が、主人公カップルを助けて活躍しているそうです。(まだ入手できてないの・・・(泣))

ところで、古い作品(1999年)ですが、この機会にハーレクイン・コミック化されませんかしら?無理?無理ですか(笑)?
8歳のリチャード少年を、さいとうちほさんとか、原ちえこさんの絵で見たい…!
かわいくも凛々しいだろうな~。

ひとまず以上で。

末尾になりましたがお知らせを。
先日、リンク欄に追加させていただきました。
リチャード三世好きならご存知であろう、秋津葉さまによる「白い猪亭 真実のリチャードを探して」
うちに比べると、比較するも恥ずかしい、リカーディアンによるリカーディアンの為のブログです。
参考書籍の紹介も充実しておりますので、さらなる興味がお持ちの方は、是非ご訪問下さい。

しかるにリウィアは初代皇帝アウグストゥスにふさわしい、偉大なる貴婦人であった。

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