2014年06月03日 (火) | Edit |


Part1  Antony in the East(41B.C. to 40B.C.)

リウィアは第5節で登場します。

まず、ペルージア戦役後、アテネにいるアントニウスたちの会話の中で、アントニウスの母ユリアと共に亡命してきていると言及されています。
次に、夫のクラウディウス・ネロさんがアントニウスの元に儀礼的な訪問に現れ、即、セクストゥス・ポンペイスウスへの不平不満をぶちまける中に、同じく名前が出てきました。

以下、クラ・ネロさんのセリフです。
「セクストゥス・ポンペイスウスは野蛮人だ!ピケヌム出身の成り上がりの氏族に何を期待できるというんです?
あなたには想像もつかんでしょう。あの男が保持している本部ときたら、大鼠に小ネズミ、腐敗した生ゴミだらけだ。わたしは家族をゴミや病気にさらす気にはなれませんな。
しかし、それですら、ポンペイウスが申し出てきた最悪のものではありませんぞ。
色男ぶった解放奴隷の『提督』たちが、妻にまとわりついてきたので、荷を解くことすらできなかった。
ああ、わたしは、そいつらの腕を切り刻んでやりましたよ!
そうしたら、信じられますか?ポンペイウスは下衆どもの肩をもったんですよ。
わたしは彼に言ってやりましたよ。リウィアと息子を連れて次の船でアテネに行くとね。」

クラ・ネロの不満を聞きながら、アントニウスは、カエサルはこの男を最大限好意的に表現して「馬鹿」と評していたなぁ、と、生あたたかく思い出し、どうせクラ・ネロは気取った雄鶏のように口やかましく批難がましい態度で、ポンペイウスがクラ・ネロ自身を放り出すように仕向けてしまったのだろうと推定しています。
クラ・ネロ以上に耐えがたい人間はいないだろうから、と。

「で、貴殿はここでどうするつもりだ?ネロ」
「自分の資産で生活します。制限されているわけではありませんからな」
「奥方もか?」
「リウィアは良い妻です。彼女はそう言われるよう振る舞います。あなたがご自分の奥方についてお話になる以上にね」

「リウィアは良い妻~」云々は、原文では“Livia Drusilla is a good wife. She does as she’s told, which is more than you can say about your wife!”
知ってる単語ばかりなんですが、文意がわかりません。特にwhich is以降。
わたしにはピンとこないのですが、その発言はクラ・ネロさんの失言らしくて、地の文では「ネロ家の人間の典型的な発言であり、言っていいことと悪いことの区別もつかず、黙っていればいいものを余計なことを口にした」と、説明されています。
気分を害したアントニウスは、「お前の女房をモノにしてやる!彼女が導かれた人生が、こんなバカとの結婚とはな!」と、無謀な決意を固めます。
そして、その下心のもと、クラ・ネロに午後の食事に彼女を連れて来いと招待しました。

この後、クラ・ネロが辞去し、入れ違いのようにプランクスが戻ってきて、クラ・ネロの話題になり、彼の妻リウィアのプロフィールが会話の中で説明されます。

作中では、リウィアはクラ・ネロの近いいとこで、リウィウス・ドルススの娘で、裕福な女相続人なっているようです(ただし、彼女の資産は内乱で、というより、夫の失策で壊滅状態)。

では、次回、リウィアの本格的登場に続きます。

しかるにリウィアは初代皇帝アウグストゥスにふさわしい、偉大なる貴婦人であった。

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コメント
この記事へのコメント
翻訳希望!
この作品は、是非翻訳して欲しいですね!
それにしても、やっぱり夫の失策で壊滅状態は本当だったのですね。アントニウスが、カエサルはこの男を最大限好意的に表現して「馬鹿」と評していたなぁ、と、生あたたかく思い出すなんて。。。
そんな父親を持ったティベリウスは、どんな思いだったのでしょうか。
2014/06/04(Wed) 12:28 | URL  | Josh #r13xZNus[ 編集]
Re: 翻訳希望!
>Joshさま

シフの「クレオパトラ」よりも、この小説を邦訳して欲しいです。
Colleen McCulloughのMaster of Rome シリーズはこの「Antony and Cleopatra」に限らず面白いですよ。

> それにしても、やっぱり夫の失策で壊滅状態は本当だったのですね。アントニウスが、カエサルはこの男を最大限好意的に表現して「馬鹿」と評していたなぁ、と、生あたたかく思い出すなんて。。。
> そんな父親を持ったティベリウスは、どんな思いだったのでしょうか。

これ小説ですからw!
クラ・ネロの無能さは作者の創作ですから!
ペルージア戦役の敗北でクラ・ネロ&リウィア夫妻が打撃を受けたのはたしかですが、クラ・ネロの人物造形や、カエサルが「馬鹿」と評していたのは、作者さんの創作です。

実際のクラ・ネロは、こういう激動の時代によくいる、政界浮遊の巧みなタイプだったんじゃないかと思います。

本作のティベリウスは気難しくてちょっと扱いにくい子です。
リウィアも、決して母性的とは言えませんが。

では。
2014/06/04(Wed) 20:13 | URL  | サラ #ndrEhoxc[ 編集]
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