2015年02月07日 (土) | Edit |
(注意)ネタばれに配慮していません。

ヒーローが自称ペット(「愛玩王子」)と下僕(「執事」)ってことで、どちらも好ましいタイプってことで、両方とも買っちゃいましたw
両作品とも、好感のもてる魅力的なヒロインで、なによりも、二人とも最初から同意のうえで、幸せな気持ちでヒーローと愛を交わしているとこが良かったです。
乙女系ってその性質上、しばしば強引、ひどい場合は××の時もありますから・・・。
(ジャンル内のパターンのひとつだと理解していますが、××から始まる「愛」なんてないわー。ないわーー。断固拒否!)
(あらすじとレビューで見当をつけて、××ものは避けてるんだけど、当たってしまった時があって、心底後悔・・・)





「愛玩王子と姫さま」
作者:秋野真珠
イラスト:gamu


◆おお、ソーニャでは珍しく、ヒロインが微笑む表紙絵だw
珍しいですよ。ヒロインが微笑んでいるって。
みなさん、便秘に悩む表情ばっかり、もとい、初めて知る快楽にとまどうような表情がほとんどですから。

アリシュが、ソーニャにしては、ヒーローと愛を交わすことに積極的なヒロインだから、「微笑」は作画者さんがちゃんと内容を汲みとってっらしゃるから描いておられるんですよね。
当たり前のことなのでかえって失礼な賞賛かもしれないけれど、作画者さんはちゃんと内容に相応しい、微笑み、ヒーローを抱きしめるヒロインの表紙絵を描いていらっしゃる。
(たまに、ごくたまにだけど、ラノベで内容と合ってないイラストを見ることがあります。)

アリシュの胸のふくらみが控えめなのも・・・(笑)。
同じ作者さんの「変態侯爵の理想の奥様」の表紙絵のヒロインの胸と比べると明らかな差が。

本文でも、背景、衣装の紋様など細部も行き届き、美しいイラスト揃いで眼福、眼福。
膝に頭をのせて甘えるイヴェルを撫でるアリシュ。
アリシュの髪に触れるイヴェル。
この2作が特に好きです。

◆冒頭にも書いた通り、ヒロイン(アリシュ)が最初から、幸せな気持ちで性愛を求め、味わっていてよかったーーーー。
そして、アリシュが、ソーニャにしては、ヒーローと愛を交わすことに積極的で好ましかったです。
しかし、アリシュの熱意に対して焦らしプレイで応じるんだから、イヴェルめ(笑)。

イヴェルが不気味・・・(誉めてます)。
「不気味」と表現しましたが、批難でも嫌悪でもなくって、なんといえばいいのか、ぞくっと肌が粟立つヒーローでした。
こやつと比べたら、マリスと変態侯爵がピュア100%に思えてきます。

アリシュに「ペットにして下さい」とおねだりし、彼女の目にはワンコの耳と尻尾が見えていたようですが、正体は大型肉食獣でしょう(ワンコもアイリッシュウルフハウンドとかグレートデン等、大型犬がいますけどw)。

シークの王子と中華風の女王、オペラ「トゥーランドット」かと思いきや、谷崎潤一郎著「痴人の愛」を連想しました。
「ピグマリオンの悲劇」としての同作ではなく、「河合譲治は結句、自分の『理想の女』を作り上げた。彼が気付かぬ己の本性はM男であり、だから無意識の底で望んでいたのはナオミのような奔放なS女であったのだろう」との解釈に基づいた。(誰の解釈であったかは、失念)

無意識の底でではなく、意識してアリシュを「調教」し、自分の望む通りの「ペット」であり「主人」である存在に仕立てるでしょう?イヴェル。
自分を「ペット」と言い、アリシュを「姫さま」と呼び、「僕をかわいがって」とおねだりしつつ、その実、巧妙に、アリシュを「ペット」にし、「かわいがってあげている」。
かといって、主従逆転ではなくて、イヴェルはあくまでも「ペット」、でも「主人」。そしてアリシュは「姫さま(主人)」、でも「ペット」。

なに、この、ねじれっぷり、ゆがみっぷり、もつれっぷり。
メビウスの輪なのか、クラインの壺なのか。
あるいは、デッサンを極端に歪めた絵画、はたまた、だまし絵を見ているような気分になってしまいます。

情事の中でも、終盤、初夜の情事はエロい反面、鬼気迫りました。
だって、アリシュが自覚のないまま、イヴェルの巧妙な言葉責めその他によって、「調教」されていってるのですから。

作者さんが「あとがき」でイヴェルを指して「××王子改め愛玩王子」と述べていらして、ああ、「××王子」が彼の本質なのかと、納得した次第です。
であれば、わたしが「不気味」って感じたのは穿ち過ぎじゃないと思います。

「あとがき」に目を通せばすぐ判明しますが、イヴェルの本性ばれになるかと思ったので、伏字にしときます。

◆タイトルの「愛玩王子」は、「ヒロインに愛玩される王子」であり、かつ、「ヒロインを愛玩する王子」の二重の解釈が可能だと、読後に思いました。

◆本作は乙女系なので、アリシュは今後もイヴェルとともに幸福に暮らすことと思いますが、もしピカレスクものだと、イヴェルは巧みに臣下を取り込み、さらには国民の総意も得て、アリシュを女王の座から引きずりおろし、自ら王位につく、粛々とそんな展開を作り出しそうです。
そうなった場合、アリシュは「愛玩姫」と書いて「ペット」と呼ばれる立場となり、イヴェルはアリシュに鎖付の首輪をつけ、自分の傍らに常に控えさせるんですよ、きっと。

こんなダークな想像が湧いてしまうヒーローなんですってば(誉めてます)
乙女系でよかったね、アリシュ。
彼女は優れた良き女王として治世を全うできると思う。・・・たぶん。
イヴェルが悪戯心を起こさなければwww

イヴェル無双なんですよねえ、本作は。
同じ作者さんの「旦那さまの異常な愛情」も「変態侯爵の理想の奥様」も、やりたい放題、したい放題のヒーローでしたが、それでも、マリスには国王、団長、両親が、変態侯爵には家令がストッパーとして機能していました。
でもイヴェルにはストッパーがない。
アハルは有能ですが、国王たちや家令のような目上あるいは対等のストッパーの役目は果たしていない。しもべなんですよね。

さらに言えばイヴェルには弱点もない。
マリスはジャニスが、変態侯爵は無垢な子どもが弱点でしたが、イヴェルには全然弱点がない。アリシュですら、彼にとっては弱点とはならないような気がします。

だからなのかなあ、非エロ場面が塩味不足な感じでした(←これで言いたいこと伝わりますか?)。

「旦那さま」も「変態侯爵」も、エロ場面、非エロ場面問わず、全体が弾むような文体で、テンションの高くリズミカルなのりで繋がっていました。
が、本作では、イヴェル無双で、非エロ場面がカルシウム不足(←これで言いたいこと伝わりますか?)。

読者目線だとイヴェル無双で謎がない。

(1) イヴェルの正体 → きっと、サリーク国の正真正銘の王子様でしょ。
(2) 謎の女とその陰謀 → なんだこの哀れをもよおす「捨てキャラ」オーラは。水戸黄門の悪のお代官さまと三河屋(仮)コンビより無能だぞ、きっと。


どちらも序章で予想がついて、手のうちが見えるのがあまりにも早すぎるので、もしや、ひとひねりした大どんでん返しがあるのかなあと読み進めたけど、そんなことはなかったぜ(笑)。

水戸黄門PM8:45はカタルシスのひと時なのですが、本作での謀反実行から収束への流れって、「いや、もうわかってるから!イヴェルの正体も、こいつらのアホさもわかってるから!とっとと退場させてくれー」と目障りで。
目障りと言うより、最初に「捨てキャラ」と感じた通り、醜態が惨め過ぎて、読んでて少々気の毒でした。見るに忍びないとはこのことでしょう。

でも謀反があったから、アリシュの葛藤と決断が描かれたんですよねえ、「王族でなくても、イヴェル本人がいい」との。つくづく痛し痒し。

謎がないうえ、イヴェル無双なので、せっかく登場したイケメン下僕2人も、謀反一派と同じく、ただの邪魔しいに見えて目障りで。
この2人の立場からすれば、イヴェルは見知らぬ流れ者でしょうけれど、読者目線で読めば王子様ってほぼ判明してるんだから、邪魔すんなやと。とっとと陰謀を取り締まれやと。

でも、邪魔があるから、イヴェルの夜這いが生きるんですよねえ、ほんとに痛し痒し。

あくまでもわたしの感想なのですが、って、このエントリのみならず、ブログ全体がわたしの感想だらけなので今更ですが、特に下僕二号がうざいーーーーー!!
うざい、うざい、うざい。
下僕一号、知性と冷静のセチャンの対照として、脳筋と熱血の二号の組み合わせなのでしょうけれど、うざい、うざい、うざい。

どれくらいうざいと感じたかと言うと、二号はセチャンともどもイラストに登場しているのですが、目障りなので、二号の顔が隠れる大きさの付箋をぺたっと貼って、見えないようにしたくらいには。
別エントリで、変態侯爵本人にさんざん辛口な人物評価を下しましたが、顔も見たくもないとは思わなかったぞ。

イラストに描いてもらえて良かったね。アハルの方が、リュンの方が・・・(泣)。
サブキャラとくっつけて良かったね。わたしの視界に入らんところで幸せになって下さい。

他関連エントリ:
【秋野真珠「旦那さまの異常な愛情」(その1)】
【秋野真珠「旦那さまの異常な愛情」(その2)】
【秋野真珠「旦那さまの異常な愛情」(その3)】
【秋野真珠「変態侯爵の理想の奥様」】



「執事の狂愛」
作者:桜井さくや
イラスト:蜂不二子


「私だってマチルダ様が初めてなんです。聞かれても答えようがありません」
「そ、うなの・・・?」
「・・・経験があった方がよかったでしょうか?」
「だ、だめ!」
(p279-280から引用)



当初は「愛玩王子と姫さま」だけ買うつもりだったんですが、いっしょに並んでいたので、ちょっと中身を繰ったら引用した会話が(笑)。
はい、この会話で購入を決めましたw

◆本作のヒーローは、わたしが読んだソーニャ作品の中では、3人目のヴァージン・ヒーローです。

他の2人はマリス(秋野真珠著「旦那さまの異常な愛情」)とクラウス(水月青著「君と初めて恋をする」)
偶然ですが、3人とも「ス」止まりですな。

童×厨ってわけじゃなくて、少女まんがヒーロー(※)は、ヒロインに対してだけでなく愛に誠実な、貞操堅固な男でいて欲しいのですよ、わたしは。
それにヒロインがヴァージンなんだから、「対等」の立場であって欲しいとの気持ちもあります。

(※)本作は乙女系だろとつっこみが入りそうですが、わたしは乙女系を「ヒストリカル少女まんが風官能小説」と解してますので、少女まんがも乙女系のルーツのひとつではと考えております。

◆躍動感にあふれていてすてきな表紙絵です。
咲き乱れる薔薇の花と波打つスカートは、キースの「狂愛」を表しているのでしょうか。

ただ、作中のイラスト、マチルダとキースの優しい穏和な人柄が伝わってくるキャラデザでしたが、背景に乏しいのが残念でした。その為か、少々物足りない印象が。
だから、出迎えたマチルダに小さな花をさしだすキースの場面が好きです。一番背景が描きこまれていたので。
マチルダがキースの髪を梳く場面も好きなのですが、背景が、背景が・・・。
背景に乏しいけれど、キースの泣き顔も好き。

◆エドワーズ家による後ろ盾を得たとはいえ、マチルダ&キースが貴族社会に返り咲きではなく、貴族社会との決別を貫いたうえで、改めて二人で生きていく決意をみせるラストが良かったです。

失礼ながら、ラノベであれば、しらけるような「うまくいきすぎ」エンドも有り得たと思うので(※)
例えば、エドワーズ夫人の実家、あるいは、男爵家出身である変わり者の実力者のつてで、キースがどっかの貴族の養子になり、晴れてマチルダの婿として迎えられるとか。
そんな「うまくいきすぎ」エンドにならなくて、気持ちよかったです。

(※)ただし、ここでわたしが頭に浮かべたのは、ラノベではなく、レディ・ブレッシントン作「ガヴァネス」です。
詳細は、川本静子著「ガヴァネス(女家庭教師)」、第二部第一章をお読み下さい。

「ご都合主義」は悪くないのよ。本作でも、「都合よく」クライブ・エドワーズから援助の手が差し伸べられたり、アンジェリカが賢く立ち回ったり、浜辺で偶然会った女性がエドワーズ夫人だったりしています。

ただし、わたしの気持ちでは、キースも「貴族」になってめでたく結婚!ではなく、貴族社会を振り捨ててきた二人だから、そのまま二人で生きていくラストになったことを喜ばしく思います。
キースは弁明をまったく聞き入れてもらえないまま処刑されるところでした。
安易に「許し」や「和解」の結末になってほしくありません。

でも、貴族社会には返り咲かなくても、妹さんとはまた親しく行き来して欲しいな。

追記.
よそさまの感想を拝見していて、ヒロイン父に触れている方が多いことに気づきました。
悪役にだまされたってことで悪評紛々な人物として。
わたしはヒロイン父にはあんまり関心がなくて、だから触れなかったのですが、話題になってるのでわたしが思う所を書きたくなりました。

わたしは、ヒロイン父のありようは「貴族の冷酷さ、残酷さ」の象徴だと解しました。
召使いたちに思いやりのある人物であっても、それはあくまでも、貴族から下僕への施しであって、対等の人間として認めた思いやりではなく、いざとなったら、貴族ではない召使いたちなど切り捨てる、そういった「貴族の冷酷さ」を表す人物かと。
だからこそ、マチルダとキースの二人が、「貴族社会と決別して生きていく」未来を暗示させるラストへとつながっているのかと思いました。

◆妹のジョディが婚約者に好意を抱いている理由が「堅物」であることがツボにきました。
「優しい」ではなく、「堅物」とは。うんうん、いいなあ。
キースはヴァージン・ヒーロですし、クライブ・エドワーズ氏も奥様一筋らしいし、本作は堅物ぞろいですな(悪役除く)。

妹さんも魅力あふれるキャラだったので婚約者とのスピンオフがあれば嬉しいですが、「堅物」では、ソーニャのヒーローとして不適格だから無理そうですね(笑)。

◆男爵家出身の変わり者氏って、結局、キースが稼いでいる生活費の理由づけの為の設定だったんですかねえ?
後々、キースを貴族、つまりマチルダの婿にふさわしい身分にするためのキャラでなくて良かったとは思いますが、キースの説明だけでお姿が見えなかったので、ちょっと気になります。
謎の人物ってのは読者の興味を引く存在なのよ。

◆ソーニャ作品、コンセプトである「歪んだ愛」が薄かろうが、少なかろうが、わたしが面白ければそれでいいと思って読んでおります。
しかし、こんだけ下僕気質が染みついた男をどうやってソーニャっぽく仕上げるのかと気にしながら読み進めてたら、こうきたか!との展開でした(笑)。
主人の命令がなければ動かない、動けない、まさにワンコw

下僕にしてワンコって、完璧じゃないですか、キースwww

冒頭のエピソードが生かされていて、お上手だと思いました。

◆わたしは、自分が読んだ乙女系作品(ほぼソーニャ)範囲では、マリス(前述)が究極の乙女系ヒーローだと思ってましたが、甲乙つけがたいヒーローです。キースは。

マリスが「究極」なら、キースは「至高」とでも(笑)。

キース、素晴らしいぞ、君は。


マリスのいかなる点が「究極」なのかは、次のエントリの中盤あたりで触れています。
関連エントリ:
【アンドレが童貞でないことを受け入れる女性読者の心理について】


話を戻して、キースの魅力は・・・

(1) ヴァージン。
理由は先ほど書いたの通り、少女まんがヒーローは、ヒロインに対してだけでなく愛に誠実な、貞操堅固な男でいて欲しいことと、ヒロインがヴァージンなんだから、「対等」の立場であって欲しいからです。

そのうちブログにアップする予定ですが、破瓜ってのはしばしば「男が女に押すスティグマ」扱いされますから、せめて「対等」になりうるヴァージン・ヒーローがいいのですよ。
→アップしました。
関連エントリ:
【おネエさまは何故童貞くんを選んだのか?】


そして、キースは処女であるマチルダと結ばれても、決して「処女を奪った優越感」を抱くこともありませんでした。

その点クラウス(前述)はなあ。
自分も同じ「清い体」だったのに、処女であったヒロインを抱いた後、征服した快感に浸っており、失望しました。
「おまえもかっ。クラウス、お前もそういう下衆な優越感を抱くのかっ」と。
クラウス、ほんとうに好青年なんだけどね・・・。

贅沢を言えば、キースの側からの「マチルダに純潔を捧げた感動」の気持ちが描かれたらよかったなあと思います。

(2) 下僕、下僕、下僕。
大事なとこなので三度繰り返しましたw
結ばれようが、駆け落ちしようが、亭主づらして威張らず、あくまでも「かしづく下僕」であり続けるなんて、それが喜びだなんて、しかも「対マチルダ限定」だなんて、愛い奴だwww

「あなたの望むような男になれるよう、一生をかけて努力します。だからどうか、ずっと傍にいさせてください・・・っ」
(p288より引用)


紹介したいセリフはいっぱいあるのですが、引用しすぎはよくないかと思ったので、キースのセリフの中から一番好きなのを。なんとも泣かせてくれる愛の言葉じゃないですか。

(3) ヒロインへの呼びかけが「マチルダ様」であり、「あなた」であり、常に丁寧。
(2)とも関わるのですが、言葉づかいがずっと丁寧で、気持ちよかった。

男から女への二人称については、別エントリから転載します。

現代だと、男から女への二人称って、「おまえ」が幅をきかせてるもんね・・・。
夫婦になればなおのこと。
「おまえ」とは元々「御前」であり、敬意を表する二人称だったと言われても、現代では明らかに目下を指す、場合によっては見下した意すら含む二人称です。
(中略)
感想(その1)のリンク先(「エイジと大吾」)で紹介している「め組の大吾」。
好きな作品ですが、大吾から落合静香さんへの二人称は、結婚後、「おまえ」でありました。
小さい一コマ、しかも手書きのセリフで、「おまえに似たんだ」だけだったので、めくじら立てるものではないかもしれませんが、そっか、結婚して夫になったら、年上の妻の静香さんを「おまえ」呼びするんだーと、もやっとくるものがありました。
理解はしてますよ、夫婦になって距離が縮まり、親しさが増したゆえの「おまえ」呼びであると。
しかし、親しさが増したからといって、静香さんが大吾を「おまえ」と呼びますか?呼んでません。実際、静香さん側からは、「あなた」もしくは「大吾」でしたし。
大吾も「おまえ」他、「静香」と、名前呼びもしてましたけど、二人称については非対称です。
【秋野真珠「旦那さまの異常な愛情」(その3)】より引用)



物語の終盤、マチルダは様抜きで呼び捨てて欲しいと、キースにねだっていました。
そこで、呼び捨てにならずに、今後の課題(笑)として残された点もよかったです。
仮に様抜き「マチルダ」呼びになっても、「おまえ」呼びには落ちないでね、キース。

◆画風なのか表紙絵のヒロインが大人しそうな感じだったので(ヒーローもですけど)、幼稚系ヒロインかなと身構えたら、物語の前半こそ少々頼りない娘さんでしたが、駆け落ちを決意してからは元々そういう資質を持っていたのかしっかりしてきて魅力的でした。「あとがき」から作者さんの言葉をお借りすれば「軌道修正が必要と判断したらそれを試みる冷静さ」を持っていて。
「補完しあえる二人」とおっしゃる通り、一方的にヒーローに支配されず、リードされず、仲良く手を携えて生きていってくれるヒロインで、好ましかったです。

物語の幕引き場面が、一緒に食事を作って、キースが味付けを忘れた為まずくなっちゃったけど、お互いに「美味しいね」と笑いながら食べてるってのが、困難がふりかかってきても、二人がこれからも力を合せて生きていく未来を暗示してるようで良かったです。

しかるにリウィアは初代皇帝アウグストゥスにふさわしい、偉大なる貴婦人であった。

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