2015年08月08日 (土) | Edit |
「君と初めて恋をする」(水月青著)の感想を書きたいなと思いつつ、ずるずると後回しにしていたので、やっと宿題を終えた気分です(笑)。

(注意)ネタばれに配慮していません。






「君と初めて恋をする」
作者:水月青(みづき・あお)
イラスト:芒其之一(すすき・そのいち)


容姿端麗、文武両道、“完璧人間”と評判の伯爵令息クラウス。だが彼には一つだけ、ひた隠しにしている秘密があった。それは、彼がいまだ童×であること。そんなある日。泥酔した翌朝目覚めると、男爵令嬢のアイルがなぜか裸で横たわっていた!「これは事後か? 事後なのか?」動揺する彼にアイルは微笑む。「下手でした」と。さらに自分が練習相手になると言い出して…。恋を知らない純情貴族とワケアリ小悪魔令嬢のすれ違いラブコメディ!
(「内容紹介」より引用)



わたしから、さらにわかりやすいよう伝えますと、童×(ヴァージン)への初体験指南もの(プライヴェート・レッスンもの。以下PLと表記)です。
ただし、ヒロインが経験済み熟女ではなく、同じく処×(ヴァージン)であるのが、従来のPLものとは違うところ。
ま、乙女系ですからね。ヒロインが処×であるのは、天地がひっくり返らないのと同じくらいのゆるがぬ条件~、あ~、ホレホレ♪

本作を読もうと思ったきっかけは忘れたのですが、わたしのことなので、たぶん、いやきっと、ヴァージン・ヒーローなので読む気になったのだろうと(笑)。

◆本作の感想を書きたくなった動機は、ヒーローであるクラウス・ダークベルクがとてもいい人だったからです。

すごくいい人。
容姿端麗で文武両道で、「完璧人間」との評判をとっていて、その評判にふさわしくあるよう努力してて、自分で自分のことを見栄っ張りと思ってるようですが、すごくいい人です。

なんていうか、この人は、他者をちゃんと対等の「人間」として接することができてる男性です。(できれば、「人権」て言葉を用いて、他者の人権を尊重できる人と書きたいんだけど・・・)

例えば、クラウスは孤児院に毎年寄付しています。実家であるダークベル伯爵家からではなく、クラウス個人として、孤児院の惨状を見過ごせずに。
こういう「慈悲深い振る舞い」は、ラノベのヒーローとしては当たり前かもしれません。
ソーニャ文庫の他のヒーローでもありそうです。
しかし、他のソーニャ・ヒーローだと、こういった慈善に携わっていても、あくまでも貴族・王族の「施し」臭がします。
クラウスの場合は、人として見過ごせないから、自分にできる精一杯をしている、彼のそんな誠実な人柄が伝わってきます。

例えば、親友ヒュー・グレイブス(騎士団長補佐)への態度。

「ヒューはすごいんだ。爵位なんてなくても、剣の腕だけで今の地位に就いている。ゆくゆくは騎士団長になるだろうな。俺が騎士から文官になったのは、ヒューがいたからなんだ。(後略)」



このように、爵位を持たない劣る身分の相手であっても、嫉妬せずに実力を認めて、讃えることの出来る青年です。潔く、転身を決意するところも良い。
これまた、ラノベのヒーローとしてはよくある美点ですが、クラウスの場合は、変な貴族の優越感がなく、心底、ヒューを認めているように伝わってくるのです。

そして、ヒロインであるアイルとの関わりよう。

あらすじで紹介したように、本作はPLものです。
ネタばれいたしますと、アイルん家は貧乏な為、病弱な兄アーヴェルに充分な治療を受けさせてやれません。息子が大事な母の命令に従い、アーヴェルにかかる医療費を負担してくれる金持ち貴族と結婚すべく、アイルは社交界で獲物を物色しておりました。最終的に眼鏡にかなったのがクラウスで、一夜を共にすごし、クラウスの事を済ませたとの勘違いにつけこみ、PLを施すことで縁をつなぎ、結婚に持ち込もうとしたのです。

まず、アイルは「小悪魔」との評判をとっていました。性に奔放との噂もたっていました。
そして、クラウスは「一夜を過ごして、身体の関係を持ってしまった」と思い込んでしまいました。

こういう状況で男性がとってしまいがちな行動は?
はい、相手を「くみしやすい女」と侮り、一度肉体関係を持ったのだから、「もう俺のもの」だし、俺がやりたい時にやらせて当然と所有者として、上位の者として尊大に振る舞うようになりがちです。

ところが、クラウスには全くそんな素振りはありません。
経験不足の劣等感ゆえとはいえ、きちんとアイルを尊重しています。
性に奔放との噂のある女なのに。
一度は肉体関係を持った(と、クラウスは思い込んでいる)女なのに。

アイルにとって、PLは、結婚にこぎつける為の手段ですから、焦らして焦らしまくってます。寸止めの連続です(笑)。
キスはもとより、裸の胸を触らせる、露出した下半身を見せる、触らせる、それでも最後の一線を越えさせない、アイルのそんな要求をクラウスは受け入れています。

クラウスには理性があるから、と、アイルは考えてしました。それを否定しませんが、何よりも、クラウスが他者を尊重できる人だから、だと思うのです。
相手が、女子どもや身分の劣る者で態度を変えず、人として尊重できる、それがクラウス・ダークベルクという人物ではないかと。

本作でのアイルとの馴れ初めも気持ちいいものでした。
男からセクハラを受けているアイルをさりげなくかばったのです。
当時、クラウスはアイルと親しくなく、どちらかと言えば苦手にしていたのに、助け船を出したのです。
念の為書き添えると、「アイルと親しくなりたい」との下心ゆえにかばったのでもありません。

セクハラからかばってくれる男性がいる、女にとってどれほど心強いことか。
悔しいことに、女がいかにセクハラが不愉快か、腹立たしいかと訴えても、男性からの「セクハラは娯楽」「女から誘った」との言い分で無効化されてしまいますもの。

◆さて、クラウスを賞賛したばかりですが、今度は真逆の語りに入ります。
本作の感想に取り掛かれなかった理由、それは、物語後半のクラウスの行為と思考が受け入れ難かったからです。

1) ぶっちゃけ、わたしは乙女系のパターンのひとつである強×ものは嫌いです。大嫌いです。強×されてもヒーローを愛してしまうヒロイン、あるいは愛し続けるヒロインなど虫酸が走ります。

一応、乙女系ジャンル内のひとつのパターンと理解していますし、恋人同士が互いに合意のうえで乱暴なプレイを好むのと同様、作者と読者の間に了解があるのだと思います。この件については、「気に入らなければ読まねばいい」方針で、わたしが避ければいいのですから、これ以上不満は申しません。

ただ、注意しても吟味しても、強×ものに当たる時がありましてねえ・・・。
本作は強×ものではありませんが、後半、クラウスからアイルへの強×がありました。

ただ、クラウスがそういう行動にでた心情に同情できると言うか・・・。
PLを続けるうちに、身体の触れ合いが心も刺激したのか、或いは、完璧超人として見栄を張ってきたクラウスにとって、ありのままの自分を軽蔑したりせず受け入れてくれるアイルの存在が心地良かったのか、クラウスの心中にはアイルへの恋心が芽を吹き、育ち、ついには「結婚したい!」とまで思うようになります。

ところが、ふとしたことから、クラウスはアイルの真意を知ってしまいます。

兄アーヴェルの治療費を出させるための金づるとして狙われたのだと。
今までの、アイルの行為全てが、金の為の欺瞞と思ったクラウスは、怒りにまかせてアイルを組み敷き、無理やり抱いてしまいます。

今、「無理やり抱いてしまいます」と表現しましたが、強×です。

わたしの大嫌いな強×です。
わたしの大嫌いな強×チ×コ・ヒーローです。

だけど、クラウスを叩く気持ちにはなれません。
クラウスの強×はきれいな強×と言いたいのではなく、先に書いたように、その行為に至るまでのクラウスがとてもいい人だったので、騙されていたと知った怒りの発露として有りではないかと思うのです。あくまでもフィクションの展開として。

アイル自身もこう考えています。

アイルと関わらなければ、あんなに優しい彼が女性に乱暴を働くことはなかっただろう。



わたしは強姦されてもヒーローを愛し続けるヒロインは嫌いです。虫酸が走るほど嫌いです。
でも、わたしも、アイル同様、クラウスが、優しい誠実な人物だったと知っているので、この言葉には肯いてしまいます。

強姦は、どんな事情があっても許されないのは当たり前なので、物語の流れの上で必要だったことを読者として受け入れたいと思います。

2) ある意味、強×よりも不愉快で消化できない思いにさせられた一文。
ことが終わった後での、クラウス視点です。

アイルを自分のものした。クラウスがそう思う根拠はここにある。
(中略)それは彼女が処×だったという証だ。
(中略)
誰とも経験することもなく、クラウスのもとへと来てくれたのだ。それがとても嬉しかった。


アイルがヴァージン(処×)だったと知って、喜んでますな。
それはいいんですが、いいんですけど、あんたもヴァージン(童×)だったじゃねーか!!!

なんで互いにヴァージンと対等の状態なのに、男の側が征服者の立場になっちまうんだあああああ。
いや、知ってます。わかってます。身体構造の違い、長年の男女の権力勾配から、セックスがしばしば「男が女を支配する行為」と見なされることは。
そして、この乙女系というジャンルが、その見解を土台としていることも。

だけど、だけど、だけど。
すごく悔しい、腹立たしい、やり切れない。
お前もかっ、お前のような好青年も、ヴァージン(童×)であったにも関わらず、ヴァージン(処×)を征服した快感に浸るのかああああああっ、とやり切れない気分です。

関連エントリ:【おネエさまは何故童×くんを選んだのか?】

◆アイルの父は金のないクラウスなのか?

貧乏ゆえに、家族一丸となって(但し、病弱長男アーヴェルを除く)、倹約と金稼ぎに精出すビオルカーティ家の面々のなかで、唯一、お名前のみで実体の登場がなかったお方。

この方、登場はなかったのですが、クラウスに似た男性かと思うのですよ。
すなわち、他者を尊重できる人。
相手が女子ども、身分の劣る者だからといって侮ったり見下したりしない、誠実に人として接することができる人。

美貌ゆえに男性不信であった、アイルとアーヴェルの母が結婚を決意した、「誠実で一途に思ってくれた」男性ですから。

貴族の男性は貶されれば激怒し、女はただ笑っていればいいのだと言う。特にアイルは容姿が優れているため、飾りとして隣に置いておくには適しているらしい。
(中略)
それが物として扱われ続けたアイルの心をどれだけ救ってくれたか、彼は分かっているだろうか。



引用箇所は、アイルの経験ですが、母のビオルカーティ夫人も同様の目に遭ってきたのでしょう。
美しい飾りではなく、ちゃんと意志と言葉を持つ人間として認め、愛してくれた男性、それがビオルカーティ氏。

しかしながら、彼には金がなかった。貧乏だった。

とはいえ、貧乏だからといって、それが夫婦不仲とか家庭崩壊にはつながってないんですよね。本項冒頭に書いたように家族一丸でがんばってるし。ビオルカーティ夫人てば、不満も言わずに、畑仕事に精出して食費の倹約に努めてます。

何が言いたいかわからんな。
ただ、なんか、「お金で幸福は買えないけれど、幸福のお手伝いはできるのよ」って言葉がしきりに思い出されてね・・・。

◆貧乏人は体が資本。
乙女系小説なのに、なんでこうも貧乏話の感想ばっかり(笑)。

貧乏だからといって、必ずしも不幸とは限らないのだけど、やや不幸に天秤を傾けさせる要素であったのが、アーヴェルかなと思います。

心無い言い方になりますが、彼はかなりビオルカーティ家の家計の足を引っ張っていたのではないかと。

まず、彼は病弱なので働けない。稼げない。
稼げないのに、治療費で金を喰う。

たんにマイナスなだけじゃなくて、稼ぐはずの金を稼いでいない。即ちプラスを食いつぶしている。二重のマイナスなんですよ、この青年の存在は。

ほんと、貧乏人は体が資本だわ・・・。

◆美貌ゆえにいろいろ苦労したというお母さま。

「(美)女の人生イージーモード」なんて言いぐさに腹が立つので、彼女の半生にも寄り添いたいところですが、はてなで見つけたエントリで代用します(まさに「他人のふんどしで相撲を取る」行為)。

外部リンク:【美人に生まれたら】

「美女の人生イージーモード」って、どこのパラレルワールドの物語だよ。
「男からの好意(性的な)は無条件に喜べるわけではない、という前提を共有しているという点で、女の方から多くの賛同を得られます。」との一文、他、共感できる箇所多数。

ビオルカーティ夫人の半生もこんな感じだったのでは。
彼女が誠実なビオルカーティ氏を選んだ理由の一端が、垣間見える気がします。

◆さて、わたしは、アイルが母と決別したとこが好きです。許して和解エンドではなく。
アイルではなく、クラウス主導でしたが、お母さまがアイルにしてきたことは、そう簡単に許されることではないので、和解するとしてももっと時間をかけてからであって欲しかったので。
物語が終わるまでに仲直りさせとこうと、かけこみ和解エンドにならなくて良かった。

◆イラストについて。
「わたし、脱いだらすごいんです」とのキャッチコピーがあったけど、女キャラの乳房の描き方がお上手です。ちゃんと柔らかさが感じられて、しかも、重力の影響を受けている(笑)。

重力の影響とは何かと申しますと、全裸で仰向けに寝ている女性の乳房が、重力を無視してはちきれんばかりにプリンプリンせず、ちゃんと下に向けてややひらべったく描かれているのですよ。
重力の件だけでなく、乳房の柔らかみも上手に表現しておられます。

このイラストレーターさんが描く乳房を見たら、他作品のイラスト何枚かは、シリコンおっぱいにしか見えんわ。

キャラの顔のアップも適切に用いておられますし、また拝見したいイラストレーターさんです。

以上、「君と初めて恋をする」の感想終わり。
以下、「旦那様は溺愛依存症」の感想になりますが、甘口であった「君と初めて」と異なり、辛口です。
なので改行します。辛口了解の方だけどうぞ。


















「旦那様は溺愛依存症」
作者:水月青(みづき・あお)
イラスト:shimura


子爵令嬢のティアは、美貌の侯爵リクハルトにとつぜん求婚される。
初対面でいきなりキスされて思わず引っぱたいたら、なぜか猛烈に好かれてしまったのだ。
彼の策にはまり結婚することになったティアだが、毎夜情熱的に求められ、しだいにほだされていく。
けれど、彼からの贈り物が日に日に高額になっていくのが気になって……。
なぜかリクハルトは贈り物をすることでしか、ティアを繋ぎとめていられないと思っているようで!?
(「内容紹介」より引用)



読んだ動機は、

1) お気に入り作品「君と初めて」の作者さんの作品であること。

2) あらすじと「溺愛依存症」のタイトルからして、強×も無理やりはもないだろう、「結婚」なんだから、ヒロインも一応は合意のうえだろうと推測したこと。

3) パラ読み時点で垣間見えたヒロイン像が、能動的で闊達で、わたし好みだったこと。


以上3点です。

しかしながら、上で注意したように辛口感想になりました。
終盤の2頁(p306-307)を読むまではすごく満足してたんだ・・・(泣)。

◆終盤の2頁が全てをぶち壊してくれました。
2頁が何であったかと言うと、要するに、全てヒーローの「計算通り」だったんですよー、との解説です。
(「DEATH NOTE」の名場面を想起させるので、「計画通り」との表現は避けました。失礼ながら、あんな安っぽい種明かしに「計画通り」は似合わない)

問題の2頁に入るまではすごく満足していました。

ティアは闊達でしっかりしていて能動的でちゃんと自分の意志を持ってる子で、わたし好みでしたし、リクハルトは、弦が一本切れたヴァイオリンのような調子外れのとこがあって、その不思議くんぶりが面白かったし、物語にも適度に謎とサスペンスが盛り込まれ、H場面も適切に挿入され、申し分なかったのに、あの2頁でぶち壊し。

あの2頁を読んだ時、すごく不愉快になりました。

ソーニャらしい腹黒さだから?
ノン、ノン、ノン!!
小賢しく策を弄した小物っぷりに、です。

浅ましい。

卑しい。

ゲスい。

ソーニャ文庫のヒーローなんですから、腹黒も悪人もよろしいでしょう。受け入れます。
けれど、悪人であっても、ヒーローとしての「格」は保持していただきたかった。
あの2頁の種明かしからは、ヒーローとしての格をまったく感じられません。

あのくだりを読んで胸中に湧き上がった不愉快さは、「狂言自殺と妊娠をたてに結婚にこぎつけて勝者の微笑みを浮かべる女」を見た時のものに似ています。
現実で遭遇したことはありませんが、物語世界で似た女キャラを何度か目にしました。

ちょうどよい例があります。
「オルフェウスの窓」(池田理代子著)ウィーン編で、イザークの恋人であったアマーリエです。
彼女、狂言自殺でイザークの同情をひいて、大逆転で結婚にこぎつけてましたなー。
いろいろあって、土壇場でアマーリエは改心し、結婚をとりやめ、イザークに詫びて去って行きましたが。

強さではなく、弱さを武器にするヒーローなんて、小物感満載です。
ソーニャ文庫のヒーローなんですから、腹黒も悪人もあるのはよろしいでしょう。
けれど、悪人であっても、ヒーローとしての「格」は保持していただきたい。
大事なことなので二度言いました。
そして、リクハルトは、腹黒でも悪人でもありません。
あさましい、卑しい、ゲスい、と三点そろった、小賢しい小物です。

◆とってつけたようなあの2頁って必要だったんでしょうか?
いやまあ、作り手側は必要だと判断したからこその、おそらく満を持してのご披露で、イメージは、「DEATH NOTE」の名場面、「計画通り」(ニヤリ)なんだろうけど。

しかし、あの直前までのリクハルトの不思議くんぶりでも十分ソーニャっぽかったのではと思えてなりません。
と言うか、わたしはあれで充分でした。

「年下王子の恋の策略」(chi-co著)がソーニャ文庫として通るんだから、あの2頁を除外していても、充分ソーニャだと思う・・・。

関連エントリ:【chi-co「年下王子の恋の策略」】

◆あの2頁で特に不愉快なくだりが二点あります。

ひとつは、リクハルトの可哀そうな生い立ちを知れば、ティアはそんなリクハルトを見捨てることはないと考えたところ。リクハルト自身が何度も繰り返して述べてます。「同情」を武器にしたことを。
先に述べた、狂言自殺で結婚にこぎつける人間の精神に似ています。
弱さを武器にする卑しさが不愉快です。

もうひとつは、ティアが自分の意志で戻るよう仕向けたと悦に入ってるところ。
はあ、そうですか。全ては貴男の手の平の上でございますか。
わたしは、愛しているから何をされてもいいのと、男の意のままに流される、脳足りんヒロインは嫌いです。
そんなヒロインが登場しがちなこのジャンルの中で、ティアが自分の意志と言葉を持つところが好ましく、だからこそ読みました。
そんなティアの「意志」すら、全てはリクハルトが動かしたもの扱いですか。

ティアがバカにされているようで、非常に不愉快になりました。
リクハルトがティアを、だけでなく、作り手側もテイアをバカにしているかのように感じました。
キャラクターは我が子も同じ、作り手が、大事なキャラを、それもヒロインをバカにするなんてことはないでしょうけれど、わたしは、作り手からもティアがバカにされてるように感じました。

◆結局のところ、ティア以前に女体へのチ×コ挿入だけは経験済みだったんですか?
それともヴァージンだったんですか?
リクハルトさん?

しきりに、リクハルトは今まで女性を愛したことはなかった、とか、愛したのはティアが初めてと、強調されていたので、もしやヴァージン・ヒーローか!?と興奮しましたが(笑)、結局「ヴァージン」との明記はなし。

なんで気にするかと言いますと、わたしがヴァージン・ヒーローが好きってのもあるのですが、もし、ヴァージンでないとすれば、わたしのモラルではけしからんことになるからです。

経験済みヒーローが全て嫌ってんじゃなくて、今まで女性を本気で愛したことがないのに、経験済みってことは、即ち、練習用の女とはやりましたってことでしょう?
貴族の義務として後継者を作らねばという意識は持ってたみたいだから、後継者作りのための練習はしてましたとかあり得る。
本気で愛したのはティアだけどいう口の下から、練習用の女の股にチ×コ挿入経験済みです(キリッ)は有り得る。

女を練習用と結婚用に分ける。
こういう女を分断する思考は大嫌いです。

愛したのはティアだけなんて強調されたのに、ヴァージンともそうでないとも明記がないので、そこんとこがもやもやしてます。

◆イラストについて。
表紙絵を見た時は、綺麗な絵だと思いました。
しかし、二の腕の五段フリルがくどい。
ヒーローにありがちな前髪長髪なのに、眉間にかかる前髪をうっとおしく感じさせる。
なので、独特のセンスをお持ちなのか!?と思いましたが、中のイラストは尋常でした。手抜き感はなく、躍動する場面も描ける、一本調子でも単調でもなく、いいお仕事をしておられます。
また拝見したいイラストレーターさんです。

しかるにリウィアは初代皇帝アウグストゥスにふさわしい、偉大なる貴婦人であった。

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