2016年12月14日 (水) | Edit |
◆その1.50年前超イケメン!

You tubeで「50年前超イケメン!」との企画を見ました。

流れは次の通りです。
(1) TVスタッフが、50年前、イケメンであったおじいちゃん宅を訪問。
孫や嫁や娘婿など、家族からおじいちゃんの若き日のイケメン・エピソードを聞く。
例えば、
「おじいちゃんが毎週礼拝に行っていた教会は、おじいちゃん目あての女性信者でいっぱいだった」
「病院の事務をしていたので、おじいちゃんと話したさに、毎日のように看護婦さんがビタミン注射をしてくれた」
「出張中の新幹線で、向いの座席の女性から、熱海で一緒に降りませんかと誘われた」
「女性が毎日車で送り迎えしてくれた」

(2) いよいよ50年前イケメンおじいちゃん登場!
これが4宅、つまり4回繰り返されました。
4人中、3人が70代後半、おひとりは80歳におなりでした。

(3) スタジオに戻って、この4人(現在の姿)の中で50年前、誰が一番イケメンだったと思いますか?とタレント・ゲストに質問がふられます。
回答が集まったところでいよいよ、50年前の写真を大公開!

4人それぞれの昔の写真に、「おおおおおーーーーっ」とどよめくスタジオの一同、及び、パソコン画面前のわたし。

正直なところ、(1)のイケメン・エピソードで膨れ上がった期待は、(2)の登場でがっかりと下がっていました。
現在の姿も醜くはないとはいえ、やはり「じいさんだねぇ・・・」としか言いようがない、おじいさんぶり。本当に普通のおじいさんばかりでした。

ところが、(3)で公開された50年前の姿ときたら!
エピソードにうなずけるイケメンばかり。水も滴るとはまさにこのことといった、美男揃いでした。

そうすると不思議なもので、「普通にじいさんじゃないか」としか見えなかった今の顔立ちまで、「若い頃の面影がある・・・」と、3割増しに美しく見えてきました。

ここで脳裏に浮かんだのが、若い頃の彫像しか残さなかったローマ帝国初代皇帝アウグストゥス。

かのアウグストゥスも、60を過ぎ、70も過ぎれば、美貌も老いに侵食されたでしょう。
とはいえ、彼には、帝国中にばらまいた若い頃の肖像があります。
議員たちも地元の市民も、老いたアウグストゥスの顔立ちに、若き日の美しい面影をオーバラップさせて見つめていたのではないでしょうか(笑)?

◆その2.もし、カエサルの孫娘が生きていたら・・・

もし、カエサルの娘、ユリアがポンペイウスとの間にもうけた赤ちゃん(女児)が無事に生存し、結婚して子を儲けるまで成長していたら・・・?
ポンペイスとカエサルの同盟が継続していたかもしれない、ということよりも、カエサルが、この孫娘をオクタウィアヌスと結婚させた可能性に興味がある。

アウグストゥスの血への執着はたびたび批判的に指摘されて、それに比べてカエサルは、と、まるでカエサルが一切自分の血を引く者への継承にこだわらなかったように語られるけれど、もし、この孫娘が無事生きていたらどうしたでしょうか?
後継者と決めたオクタウィアヌスに娶あわせたのでは?

孫娘は紀元前54年生まれなので、オクタウィアヌスとの年齢差も問題なし。
仮に血への執着はなくても、自身の後継者と定めたオクタウィアヌスに、孫娘を娶らせて、さらに、オクタウィアヌスの立場を確固たるモノにする計算は立てたのではないでしょうか。

アウグストゥスが、ティベリウスに離婚を強いたこと批判する人がいるけれど、現に「唯一アウグストゥスの血を引く娘」がいる以上、彼女の存在を無視しての後継者就任は、コンセンサスが得られなかったからではないかと、わたしは考えています。
実力だけで世間が支持してくれるとのきれいごとが通じるほど、現実は甘くない。
五賢帝だった、世に喧伝されるような「実力のみを認めた養子縁組」ではなく、婚姻を媒介にした姻戚関係が重要であった。

もし、カエサルの孫娘が生存していれば、オクタウィアヌスは彼女を放置できなかったでしょう。
「カエサルとの養子縁組」に加えて、「孫娘との結婚」という手段で結びつく選択を取ったと思います。

まあ、孫娘が生きていたら、ポンペイウスとの関係も変わってくるので、単純にオクタウィアヌス後継者ルートに繋がるかわかりませんが。

◆その3.ユリアについて

ユリアについて思うことをメモする。

(1) 子供に先立たれた母は痛ましい。
マルケルスに先立たれたオクタウィアの嘆きは「ウェルギリウス伝」に、ゲルマニクスを失ったアントニアの悲しみは「年代記」に、ドルススの不慮の死に打撃をうけたリウィアの苦しみは「リウィアへの慰め」に記述がある。
けれど、ガイウス・カエサルを、ルキウス・カエサルを失ったユリアの想いは残されていない。

(2)古代ローマは子供の死亡率が高い時代である。
現にドルスス&アントニア夫妻は「たくさん」子供をもうけたが、3人しか生き残っていない。
だから、ユリアがティベリウスとの間にもうけた男の子が、赤ちゃんのうちに死んだのはさほど珍しいことでもなく、際立って不幸な出来事とも言えない。
が、よりにもよって、なぜ、死ぬのがこの子でなければならなかったのか。
悔しい。悲しい。リウィアにとっては、アウグストゥスとの間の「孫」になるのだから。

(3) 視点を変えると、ティベリウスは、ウィプサニアとの次子、ユリアとの間の息子と、二人続けて子供を失っている。
ティベリウスに対しても、子を失った父としての、労わりのまなざしがあってしかるべきではないか。

(4) 子供の死亡率が高い時代だっていうのに、アグリッパとの間にもうけた5人の子供たちがみな成人するまでに成長したのって、珍しい僥倖なのかも。
たくましいアグリッパの血筋のおかげか!?

しかるにリウィアは初代皇帝アウグストゥスにふさわしい、偉大なる貴婦人であった。

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コメント
この記事へのコメント
たしかに・・・
>子供の死亡率が高い時代だっていうのに、アグリッパとの間にもうけた5人の子供たちがみな成人する

 注目したことありませんでしたが、確かに珍しいのでしょうね。のちに2人が若死にして2人は流刑になり残りの一人は獄死したことを思うと複雑ですけど。
 アグはほかに、1回目の結婚と2回目の結婚でもうけた子もいたので、そちらでも子孫がつながってはいますね。歴史に名を残すほどでなくても、勤勉に誠実に、まっとうな人生の幸せを得ていったと思いたいです。・・・アウちゃん庶子と違って美形遺伝子という要素がないので妄想がいまひとつ羽ばたきませんけどね。
2016/12/21(Wed) 13:19 | URL  | レーヌス #t1rTeCTA[ 編集]
Re: たしかに・・・
>レーヌスさま

>  注目したことありませんでしたが、確かに珍しいのでしょうね。のちに2人が若死にして2人は流刑になり残りの一人は獄死したことを思うと複雑ですけど。

アントニア&ドルスス夫妻も「たくさん子を儲けたが3人しか残らなかった」と言われ、ユリアとティベリウスの間に生まれた息子が赤ん坊の頃に亡くなったことを思うと、ほんと、珍しいと思います。
成人はしたものの、であるのは、レーヌスさんの指摘の通りで残念ですが。。。

>  アグはほかに、1回目の結婚と2回目の結婚でもうけた子もいたので、そちらでも子孫がつながってはいますね。

アグの初婚の娘であり、ティベリウスの前妻ウィプサニアは、再婚して、これまた沢山子を儲けたみたいですから、アグの遺伝子は繋がってるかもしれないですね。

マルケラとの間に迎えた子どもたちは、どうだったっけ?一応生存はしてたっけかな(また調べときます)。
こちらは、オクタウィア姉さまの血統なので、美形遺伝子に期待できるかも?でも、ユリウス・クラウディウス・ファミリーの血縁だから粛清に巻き込まれ易いのであった。
2016/12/22(Thu) 20:43 | URL  | サラ #ndrEhoxc[ 編集]
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